2014年1月13日月曜日

インド: 6日目、Ajimer (アジメール)

毎晩おそくまで、次の日に訪れる場所の歴史と遺跡の確認、食事の場所など、確認していたので、疲れが溜まってきたのか、喉が痛い。朝、ひとりでかんたんな朝食をとっていると、白い服をきた年輩のインド人紳士が同席してもいいかと訪ねてきた。どうぞ、といって話がはじまると、彼は家族をつれて友達に会いに来ているそうだ。彼自身は精神化医で、数十年来、心のケア関係のテレビ番組も制作しており、今年からはテレビの仕事に専念しようか、キャリア上の決断を考えているそうだ。ぼくも風邪のひきはじめみたいだ、というと、薬をあげるから自分の部屋に来なさい、と行ってくれた。かんたんな消炎剤だが、ありがたくいただく。彼自身、正月早々に医者としての役割を発揮することになり、神様が臨床医としての仕事をやめるないようにお告げをくれているのかも言っていた。はては、ぼくと同席したのは、占いのつもりだったか?

この日は、朝からAjimerに向けて車で移動し、昼過ぎに到着。Lonely Planetに出ているMango MasalaMalai Koftaとピザ、Mixed Vegetableを注文。ドライバーのSinghさんにご馳走する。美味しい。


食後、Ajimer担当のガイドBharat Singhと落ち合う。西部警察を彷彿とさせる、サングラスとミリタリジャケットのスタイルだ。

まずはジャイナ教の寺院であるNasiyan Templeに連れていってもらう。入ってびっくり、ジャイナ教の世界観が2階建て吹き抜けのお堂に巨大なジオラマとして造形されており、SF映画も真っ青である。偏光フィルターがなかったので、ガラス越しの撮影では周囲の明かりが映り込んでしまうが、なんとか撮影はできた。


次にはAjimerのメインである、Khawaja of Muinuddin Chishtiという、ラジャスタンでもっとも重要だというイスラム教の聖地に行く。ここにもスーフィーのお坊さんの墓がある。車で近づけるところまで行くと、ガイドすると称する若い坊さんが現れ、500ルピーを要求。法外に高いが、急いでいる旅行者である我々には役に立つかもしれないと思い、雇う。すると門前まで遠いから往復250ルピーでTuktukに乗れという。この調子だとどんどん金が取られる。ただ、すごい人混みで、写真撮影にも厳しい制限があるらしい。写真はどうしても撮りたいが、宗教施設なので坊さんを味方にした方がいいだろう。交渉の末、小さなカメラだけは持って入ってもいいことを確認した。

寺の門で靴を脱ぎ、頭にはかぶりものを身に付ける。坊さんの手引で進んでいくと、次はお供え物を売る店に案内される。要は、花と布を買って、お布施にするのだ。値段はピンキリだが、我々は500ルピーの布と50ルピーの花を選択。境内に進む。山門(?)を入ると両側に、王様が寄付した巨大な鍋が、これまた階段を登るくらい大きな窯に設置されている。お祭りになると5000食分を一度に炊飯できるというこの鍋は、貧しい人たちに提供するために、もともと王様が寄付したものだ。お祭りの時以外は、参拝客がお布施の現金を鍋に投げ入れている。ここでさらに、200ルピー投入。




その先は、デリーのNizamuddinで見たのと同じように、境内にお祈りの場所と、qawwaliが歌われる場所、そして聖人のお墓がお堂になっている場所がある。ただ、Nizamuddinよりも人の数が圧倒的に多く、山手線のピーク時以上の混み具合だ。順番をまっている列も長く、掃除のための人の入れ替前後は人が殺到して怖いくらいだ。雇った坊さんの手配により、一般参拝客の列を尻目に、すぐに入ることが出来た。出入口が狭いため、押し合いへし合いがすごいが、ほとんど待たずに入ることができた。ただ、あまりに混んでいるため、お供え物の布と花を投げ入れるのが精一杯で、儀式をゆっくり観察したり、神聖な雰囲気を味わうこと、撮影はほとんど出来なかった。人にもまれてかぶりものの帽子が落ちてしまったが、横に居た参拝客が親切に拾ってくれた。結果として、イスラム聖地の熱狂を体験することはできたが、デリーのNizamuddinの方がゆっくり精神的な場所を体験できて満足感があった。

Ajimerには、Mayo Collegeという、イギリスのEaton校に相当するような、エリートの子女があつまる学校があると聴いたので、そちらもちらと見に行った。Jaipurの王様も、現在そこの高校生だそうだ。


その後、Ana Sagarという湖のほとりの公園で街の人たちといっしょに夕日を眺めてから、ヒンズー教の聖地であるPushkarという隣街に、車で移動した。




Pushkarの宿泊先は、どこかの王族が経営しているPushkar Palace Hotel。イギリス統治時代を感じさせるような、古いホテルだ。建物は清潔で気品もあるが、サービスやライティングが、とにかく古い。時代に忘れられたようなホテルだ。当然、Wi-Fiもないうえ、ドアの錠は南京錠だ。



山間部のため、夜は寒さがこたえる。ホテルの部屋の温度に心配していたが、小型の送風機付きの電気ストーブが用意されていて、電圧が高いためか、よく温まる。夕食は風邪が悪くならないように、レモン蜂蜜茶と、簡単なライスプディングのデザートをいただいて、さっさと寝る。

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